お問い合わせ |
掲示板の祈願に用いる薬草をヒメパラ(ヒメオドリコソウパラダイスの略、行きつけの野原の呼び名)で採って来ました。
ヨモギとクサノオウです。
(うちの食いしん坊使い魔猫くんがくんくんしております)
私が魔女信仰や薬草を用いた呪術の世界に足を踏み入れるようになったきっかけは、中学生の頃に、魔女に関する色々な本を読み、住んでいた田舎町にあったハーブ園で買ってきた薬草の種をガレージで育て始めたことです。
ミント、タイム、レモンヴァーム、レモンヴァーベナ、ラベンダー、セージ、チャイブ、カモミール、ヒソップ、マジョラム、ローズマリー、パセリ、バジル、思いだせるだけでもこれくらいは育てたでしょうか。
おまじないの本を片手に、育てたハーブを収穫し、乾燥させ、貯金箱の中に入れて金運アップを狙ってみたり、ハーブを漬け込んだオイルを弟と妹のおでこに塗り、ラベンダー入りキャンドルを点して怪しい瞑想のナレーションを朗読してあげたり、色々なことをやりました(笑)。
そして今、四十代半ばのおじさんになりましたが、今でも野草を育て、野草を祈願に用いています。
今、ハーブといわないで野草と言いましたが、ハーブ=野草 ですからね。
日本人は横文字が大好きですけど、ハーブっていうとお洒落に聴こえて、野草というとドン臭く感じるとかはおかしいと思うんです。
太郎よりジョンのほうがかっこいいじゃんと思ってしまう心理も、わからなくはないのですが。
だから、かつては魔術の本に紹介されているような、ヨーロッパに生えていそうなラベンダーのようなハーブに憧れてハーブ園で種子を買っていたのですが、今では日本の山野に生えている野草を、私は同じように魔術や祈願に使うことがありますし、地球上に存在する植物にはそれぞれに何かしらの魔術的な効能があるのではないか?と考えています。
それで今回、急にクサノオウが欲しくなったのです。
先日、アマドコロを採取しに行ったときに、なんだろうこれ?と思ってかじったら舌がぴりぴりして強烈に苦かったため、印象に残っていたのでした。
なんでも、モルヒネに似た中枢神経抑制作用があるとかで、これを乾燥させて吸った人が、気がついたら太ももによだれを垂らしてたとブログか何かに書いていました。
そんなにやばいやつだったとは・・・。
皮膚病に用いられる反面、汁が皮膚につくと炎症を起こすという話も。
そういう二面性、嫌いじゃありません。
魔女の世界で、クサノオウが用いられるというのは、あまり聞いたことが無かったのですが、この草が切る祈願に使えるという変な直感がはたらきました。
ヨモギもいっぱい生えているので、これと庭に繁茂しているドクダミを合わせようと思いました。
切る祈願では、浄化、邪気除け、毒消し、あるいは毒をもって毒を制す的な野草が相応しいので、ヨモギはかなり万能だから賢明な選択、ドクダミも目的に適っています。
切りたい物事を「毒」に喩えれば、それを排出する、解毒するという意味になりますから。
軽く洗って紐で縛り、ベランダで2~3週間干します。
その作業がひと段落したところで、PCからクサノオウ 学名 Chelidonium majus (ケリドニウム・マユス)について調べたところ、思ったとおり、不当な投獄やあらゆる罠から逃れる、悪い関係や環境から逃れる、幸運を招いたり、病を治したり、裁判を有利にするなど、切る祈願に完璧に適していることがわかりました。
ちなみに、英語の俗名としては、
セリドイン、チェリドニウム、デヴィルズミルク、
ガーデンセランディン、グレーターセランディン、
ケニングワート、スワローハーブ、
スワローワート、テッターワート
等とも呼ばれるそうです。
この中で、ダントツに気に入った呼び名は、デヴィルズミルク。
”悪魔の乳”!
クサノオウの茎を切ると毒々しい黄色い汁が出てきて、手に付くとなかなか洗っても取れません。この液体にはケリドニンなるアルカロイドが入っていて、かつてはアヘンの代用になっていた時代もあったそうです。
ふむふむ・・・
こういうマニアックな情報が、中二心をくすぐるんだよな。
もう中年だけど(笑)。
小室博史
(いちおう、和香葉先生が書いてると思われたら、和香葉先生が可哀想なので、名前を書くことにします。)