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健康マニアである私の自家製のお酒を紹介します。
私は漢方薬の専門家ではありませんが、色々な情報をかき集めて3種類のリキュールを作りました。
一つ目は、ナツメ(大棗/たいそう)を主役とした滋養強壮、美容健康のお酒で、他にナツメヤシの実、シナモン、ヒハツ、クコの実、陳皮(ちんぴ/みかんの乾燥した皮)が入っています。
ナツメは、中国では、”ナツメを一日三粒食べれば老いることがない”(”一日食三棗 終生不顕老”)と評されるほど栄養価が高く、楊貴妃も美容のために食べていたそうです。滋養強壮に良いとされています。色々な漢方薬の処方に含まれている、身体を元気にしてくれる食べ物です。
これにシナモンとヒハツを合わせたことには理由があります。血管を強化して、老朽化を予防するためです。血管の周りは、ペリサイトという壁細胞によって覆われています。この壁細胞、ペリサイトは「アンジオポエチン-1」という物質を産生しています。このアンジオポエチン-1が、血管の内皮細胞(血管の一番内側にある細胞)側に発現する酵素である「Tie-2」(タイツー)と接着することによって血管が頑丈になります。
ヒハツや胡椒に含まれる「ピペリン」や、シナモンに含まれる「βシリンガレシノール」には、この Tie-2 を活性化する効果があります。
(Tie-2を活性する作用がある植物として、他にツルレンゲ、スターフルーツの葉、ビワの葉、ハスの胚芽などがあります。)
血管が老朽化し弱ってゆくことは、生活習慣病や脳機能の衰え、肌や頭皮の老化にも繋がります。それを阻止するために、このお酒にはシナモンとヒハツをたっぷり入れてあります。陳皮を入れた理由は「ヘスペリジン」という成分が、血管を広げて血行を促進するからです。
このナツメ酒は、主に血管を強化し、血の巡りを良好化するために作りました。東洋医学では、血の巡りは、すなわち気の巡りとも考えられており、あわせて”気血”といったりします。気血を促し、血管の老朽化を防ぎ、若々しい血管を保つためのお酒です。
二つ目に私が作成したリキュールは、「マタタビ酒」です。寄生虫の働きによってコブができたマタタビの実に薬効があり、血行促進や強精、抗炎症作用があるといわれています。
三つ目に造ったお酒は、黄精(ナルコユリの根)とエゾウコギ(シベリアンジンセンルート)を漬けたものです。
黄精酒は、俳人の小林一茶(1763~1828)が愛飲していたといわれる強精酒です。一茶は、50歳を越えてから3人の女性と結婚し、5人の子供をもうけています。ナルコユリに含まれる「イカリイン」が平滑筋を緩めて血流を促すのだと思います。それ以外にも、イカリインの薬理作用として、骨保護作用、血管保護作用、神経保護作用、抗炎症、抗癌作用、記憶力などがいわれています。またナルコユリにはエピメジンという配糖体が含まれており、性ホルモンの分泌を促し、知覚神経を興奮させる性質があります。
エゾウコギに含まれる「エレウテロサイドE」という成分は、脳内モルヒネといわれるβエンドルフィンの分泌を促し、このβエンドルフィンが、癌細胞を直接的に破壊する能力を持つNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化します。
また、エレウテロサイドB、イソフラキシジンという成分は、白血球や血小板の凝集を抑えることにより血流を良くしてくれます。エゾウコギエキスには、抗腫瘍、抗酸化、抗放射線、抗炎症、肝臓を保護するなどの効能もあるそうです。
以上三種類の自家製リキュールをブレンドして水やお湯で割ったものを、私は毎日飲んでいます。1年以上漬け込んでおいたものを、継続して飲んでいます。
飲むと身体が温まり、元気になります。質の良い睡眠が得られるので、翌朝、回復を感じます。強精的な効果については、継続するにつれて少しずつ効いてきている感じはあります。
西洋医学の薬と違って、身体全体にまんべんなく効果が働いて、体質が少しずつ変化して行き、じわじわと効いてくるといった感じです。
これを1ヶ月ほど飲んでいたら、痔(内痔核)が完全に治りました。ドクダミを食べる方法も効いていたのですが、同時期に飲み始めたこのリキュールによって終止符が打たれた感じです。血管を広げて血行を良くする成分が入っているので、おそらく鬱血していた患部に内側から効いたのでしょう。
このお酒を造った時、そこまでの効能は想定していませんでした。
市販薬では全く治らなかった症状が、自家製リキュールでみるみる治るというのは、感慨深いものがあります。