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『魔女が・テレパシーで・祈願する』
だから『魔女テレパシー祈願』です。
私がかつて主催していた魔女のコウヴン(サークル、団体)で行われていた儀式があります。それは端的にいえば、鉄製の釜の中で火を焚き、魔法円の周りをはね踊りながら太鼓を打ち鳴らし、呪文を唱える熱狂的な祈りの方法です。この儀式の特徴は、トランス状態に入り易いこと。躊躇無く大きな声で叫ぶことで、全身全霊を祈願に注いで行くことができることです。
それより以前に、主催していたオカルト研究会で知り合った、関西在住の占い師兼魔女の友人が、占い鑑定の仕事を手伝って欲しいということで、数年間、助っ人鑑定士として参加させて頂いていたときに、祈願や魔術のご要望が多く寄せられました。
そこで、私は魔女の儀式を応用し、というか本格的な魔女の祭儀そのものな感じの祈願を行うようになりました。日が暮れる頃、雑木林に分け入り、かがり火を焚いて、そこへ供物や香をくべて、即興の祈りの言葉と呪文を唱えるというものでした。
でも、この魔術儀式は効果が現れ易い反面、取り掛かるのにかなりの気合を要する大事業でした。様々な道具類をキャリーバッグに詰めて、現地では無数のキャンドルで円陣を作り、ペットボトルに入れた水を盃に入れたり、兎に角、細々とした準備を野外でやる必要があるので大変でした。まるで日帰りキャンプに行くような準備が要ります。現地に着いたら、やるからには思いきりやりたい気持ちになるので、全力で声を張り上げてたき火の周りを飛び跳ねることになります。汗だく状態で帰宅すれば、髪の毛は蜘蛛の巣だらけ、靴は泥だらけ、服は葉っぱと土だらけといった感じ。まるで南野陽子さんがスケバン刑事Ⅱの撮影で火薬やら砂やらで灰だらけになった姿のまま登校していたエピソードみたいな感じになります。
この祈願を受けて願望が叶った方も沢山おられましたが、私側がハードワークすぎるため、いつの頃からか、やらなくなってしまったのでした。その反省を踏まえて、今度は同じ魔女の儀式のある要素を抽出して再構築した思念伝達の儀式を考案し、自らのHPで実践していました。それは、お客様から頂いた情報を元に、届けたい人物への想いを代弁する形で祈願文を作成し、それを祈願の式次第のなかで朗読するところから始まり、セレナイトで出来た棒とアンク十字をテレパシーを送信するアンテナのように使って、月の女神への祈祷で締めくくるというものでした。
この方法は、非常に整った式次第を粛々と執行すれば、しっかりと想念を転送できる実感があり、儀式の構成が良かったと感じています。ただ、祈願文の質が物をいうため、下準備の作文に多くの神経を使いました。総じてお客様からの反響は良かったことを記憶しています。祈願文を読み上げると、感情が込み上げて泣き出してしまう方も多く、気持ちを完璧に代弁してくれていると絶賛のご感想を頂くことが多かったです。(ちなみにオンラインで行っていました)占い鑑定の経験がそういうところで生かせた感じはあり、喜んで頂けることは私にとってもやり甲斐のある祈願でした。ところが、一つの悩みは、私が第三者の感情をダイレクトに受け取ってしまい(つまりお客様が思念伝達したいと想っているお相手の方の感情)私の意志とは別に、テレパシーの送信時に勝手に感情が溢れて泣き出してしまったりすることもよくあり、お客様を動揺させてしまうこともありました。そんな時は、自分も放心状態になってしまうので、その余韻が多少残るため、体力を消耗する傾向がありました。生活に支障をきたす程では無いのですが、そういうことも覚悟してやらなければならないので、なかなか重たい祈願でした。この祈願は、私の霊媒的な性質を否応無く刺激する側面があり、感覚として頻繁にできるものではありませんでした。
しばらく個人の占い鑑定のHPを休業し、所属している占い企業のほうの業務に専念していました。和香葉先生と知り合ったことで、座学をやり直す生活に入り、最近ではアストロラーベのHPをご一緒に作っていますので、あらためて自分がやってきた占いの仕事、個人サイトでやってきた魔術や護符について振り返る機会が増えました。
自分に何ができるだろう、自分の強みはどこにあるのか、過去の経験にどんなものがあるかなど、失敗と成功の体験をじっくり再考してきました。
一つの答えとしては、やはりテレパシー能力を活かしたいと言うこと。
そして、無理なく継続できる構成、やり方を工夫することが重要であるということでした。自分としては台本が完全に出来上がったものを読むよりも、インスピレーションの赴くままに、即興で願望成就の言葉や呪文を発声するやり方を好んでいるので、その意味では、かつて雑木林の奥でやっていた野性的な魔女の儀式が、一番感性には合っているのだろうと思います。
ただ、その即興的なやり方だと、リズムと言葉が良い感じに一体化するときと、そうでもない時と、まばらにあったりするわけです。誰も他にいない森の中だと、そういうことは全然気にせずにやってしまえるわけですが。オンラインだとちょっと恥ずかしいので、思念伝達祈願の時は入念な台本を作成して読み上げる方式を採用していたのです。
オンラインの良さは、まずお客様にとって儀式をリアルタイムで観れますし、参加できる点です。お客様が箇条書きにして送って下さった願意や、伝えたい相手へのレターをそのまま祈願文として用いさせて頂くこともありましたので、ご本人の心が朗読者である私の中に入り、そこから更にお相手に転送されるという感覚があり、感情を深く込めた儀式にすることができるということが最大の特徴でした。
ただ、やはりオンラインはお客様に感覚的に儀式を体感して頂けることに力点がおかれているので、本音を言えば、私独りで森の中で、あるいは部屋に籠って祈願をする場合に比べると、霊的には集中しきれない感じもあるのです。森の中が「100」だとすると、オンラインにすることで「70」とか、もうちょっと下がるかもしれません。
やはり全力で集中するためには、独りで実行するほうがやり易いのです。
整えられた文章は無駄がなくて聞いて心地もよいのですが、呪術的なパワーを生み出すには、半トランス状態に入って、即興で呪言を発するほうが効率的です。蜘蛛の巣をベタベタ髪に巻き付けて、お巡りさんのバイクの音を気にしながら(職質受けて「私は魔女です、魔女は儀式をするものです」というわけにもいかないですし)、森と自宅を往来する魔術はどう考えても継続できませんし、再びあれをやろう!という意欲はさすがに湧きません。
それならば、魔女集会の満月の儀式のときにやっていたように、
祭壇の上の大釜や香炉を護摩壇のようにして、魔術香をくべる方法ならば、
屋外にトランクを引いて行く必要も無く、すぐに取り掛かることができて、火の用心の対策さえしっかりしておけば、自宅で実践可能だと考えたのです。
オンラインが良いと感じる方も多いと思いますが、お客様の願いが叶うことのほうがはるかに大事と考えれば、完全委託で一任して頂き、私が集中して儀式に没頭することができる方が良いのではないかと思いました。
つまり、この<魔女テレパシー祈願>は、魔術的祈願の実践を、試行錯誤しながら繰り返すなかで感じてきたことを元に、私の霊的能力を最大限に引き出し、労力を分散させることなく、祈願そのものに専念・投入できる方法といえるのではないかと思います。
メニューの項目に祈願|思念伝達のページを新設しました。
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