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3月30日の記事、「アストロラーベの理念③-2」のなかに出てきた話で、
また別の機会に、と言っていたお話。
今日、お伝えします。
これは、上記の記事の中でもお伝えしましたが、
「構造構成主義」という学問を研究している西條剛央さんという方が、
その理論を活用して、東日本大震災の時の、「ふんばろう東日本」というプロジェクトを率いた時の話の中で、出てくるのがこの、
「状況×目的→方法」という方程式です。
その震災復旧の現場で、実際にこの方程式は、物凄く大活躍をしていました。
例えば、前回でもお伝えしましたが、いろいろな人が、家財、家電等を失いましたよね。それは、家ごと失った人もそう。家は何とか残ったものの、津波で家電が使えなくなった人もたくさんいました。
しかし、赤十字の家電の配布は、仮設住宅の中に、セットとして付随させる形だったので、自宅が残っていて、家電を失った人たちは、もらうことができませんでした。
これが、「状況」です。
そして、「ふんばろう東日本」の活動の目的は、
「被災された方々が自立した生活を取り戻すサポートをすること」
なので、当然、「被災された方々」の中に、仮設住宅の人、自宅の人、という区切りは無いわけです。困っているということには変わりないのですから。
で、この件についての目的は、「被災により家電を失った全ての人に、必要な家電を届ける」ということになります。
じゃあ、そのために、どうしたのか。
そこについては、私が言葉を選んで書くよりも、引用した方が正確なので、「チームの力 西條剛央 ちくま新書」より、そのまま引用させて頂きます。
「現地に入った翌日、すぐにホームページを立ち上げ、現地で聞き取ってきた必要な物資を掲載し、「送れる人は送ってください、送ったらどこの避難所に何をどのぐらい送ったかコメントしてください」とだけ記載して、ツイッターにリンクして拡散した。
必要な物資が全て送れたら、ホームページ上でそれを消せば、必要以上の物資がとどくことはない。
現地で必要な人に配ってくれるキーパーソンと組み、ツイッターの拡散力、ホームページの制御力、宅配便という既存のインフラを活用することで、必要な物資を必要な分、必要としている人に直送できる仕組みを作った。
さらにアマゾンのウィッシュリストも活用し、クリック一つでチェンソーや家電などを必要としている人に、世界中から支援できるようにした。
被災地のために何かしたいと思っている人たちが、日本中、いや世界中から、必要としている人に必要なものを必要な分だけ届けることが可能な仕組みである。」
ん~、凄いですよね。
このことを知っているだけでも、何かの時には、役に立ちそうですよね。
この方程式を台にして、もっと日常に近いお話にしてお伝えしたいのですが、
長くなりそうなので、また次回にさせてもらいますね^^☆