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とある本で読んだお話です。
自閉症スペクトラムの子達、奇妙な行動をすることが多いですが。
どうしてそうなるのか。
その本には、このような説明がありました。
「五感からの入力が違うから、出力(行動)も違ってくるのだ」と。
そういうことなの?!と目からうろこでした。
自閉症児(者)の、五感は、人と変わっていることが多いです。
例えば、普通の人がなんでもないシャワーが、痛く感じるとか。
同じように、雨を痛く感じるとか。
スライム状のものに触るのがすごく苦手とか、
逆に大好きとか。
先生が黒板に書くチョークの音が嫌いとか、
机や椅子を引っぱって、床とこすれる音が耐えられないとか。
本当に千差万別でいろいろとあります。
みんな、それぞれ、ちょっとあるじゃないですか。
フォークと金属のこすれる音が嫌いだ!!とか。
あれのひどくなったやつ、とか、バージョンのちがうやつ、
っていう感じですかね。
一度、「自閉症児から見えている世界」、というのを
バーチャルで見たことがあります。
なんのへんてつもない公園の風景でした。
たぶん、子供を連れていった大人の視線で言うと、こんな感じです。
「小さいいつもの公園。
遊具はブランコと鉄棒と滑り台。それにベンチ。
あ、珍しく、赤い風船なんか持ってる子がいる。
うっかり手を離さないといいけど。
ブランコは二人使っている子がいて空いてないから
滑り台で遊ばせようかな。
あ、あの子が風船から手を離してしまった!
風船が空に飛んでいく~」
というような、なんとなくストーリーになっているわけです。
これが、自閉症児から見る光景では、
瞬間、瞬間に切り替わっていく。
「鉄棒。地面。空。赤い風船。滑り台。鳥。土。滑り台。
赤い風船が飛んでいく。赤い風船。赤い風船・・・」
というような。
もうこうなっちゃうと、赤い風船しか見えてませんからね。
お母さんが止めようが、友達にぶつかろうが、
高いところが危なかろうが、風船風船・・って
滑り台の高いところまで駆け上がってしまう、みたいな。
そういう世界観みたいなんです。
なるほど~、そうか~、こういう風に見えてるんじゃなあ・・
と思いました。
食べることに関して、我が子の実体験からいえば。
次男は、すごく好き嫌いの多い子でした。
そして、白い御飯が大好きで。
お弁当とか、おかずとか、盛り付けるときに、
他の種類のものと味が混ざるのを嫌がりました。
これは、どういうことかっていうと。
どうしてこういう出力(行動)で出てくるかっていうと。
味覚が、すごく繊細なんですね。
実は、すごく味が分かる子なんです。
だから、だんだんといろいろな味に慣れてくると、
「美味しいもの」というのを、家族の中でも
トップレベルで分かる子になりました。
味が混ざるのがいやなのは、そして白い御飯が
好きだったのは、そのものの、単品の美味しさを
きちんと味わいたかったからだろうと思います。
(そんな次男も、今や御飯にいろいろなものを
かけて食べてみるブームが到来してますが(笑)。
先日はなんとオイスターソースをかけてました(笑)。)
そして、次男は、実は歌がうまい!
相当に音感がいいと、音楽の先生にも褒められました。
だから、例えばドラえもんの歌などを歌うときも、
前奏から歌うのですが、自分で、メロディーから
ドラム音、ベース音みたいなものまで、
耳で聞き取れて、口で表現できるものを、
全て出してくるんですよ。
だから、聴いている方の感覚でいえば、
「録音されたものを再生している感じ」になるわけです。
凄いんですよ、それが。
しかし、そんなに上手いのに、
歌に情感がほぼない(笑)!
情感がありまくって、
しかし音が少し外れる妹とナイスコンビで、
足して2で割ればと思ったりしますが、
またそうでないところがいいのでしょう☆
なんか、話がずれちゃいましたけどね。
まあ、そういう構造になっているんだそうです。
だから、この生地の風合いが好きだとか、そういうので
着るものも本当に限られてしまい、
ぼろぼろになるまでとか、つんつるてんになるまで
着せていたりとか、
爪を切られる感覚が嫌いで、暴れまくって、
パパにプロレスみたいにおさまえてもらって、
その隙に私が切ったりとか、
まあ、今思えば大変なことも多々ありましたが、
だんだんとそれも軽くなって、
今では大体なんでも着たり、食べたり、
爪も当たり前のように自分で切れる様になりました。
だから、もし同じような思いをしている方がいたら。
大丈夫ですからね。
子供は、ちゃんと成長します!
そんな日があるんだ!っていう日がきます。
だから、焦らず、
今日できる事をして、
ゆっくり向き合ってあげてくださいね^^☆