障がいと普通の境目。

障がいと普通の境目。


これは、障害者手帳を持つ息子を持ち、


また、私自身もかなり大きな凸凹感を持つ人間として、


ずっと考えてきたことであり、


また今後も考え続けていくテーマだと思っています。



一応、この国には障がいを持つ人のための


「手帳」というのがあり、


その「手帳」をもらうための基準があるわけで、


その審査に引っかかるかどうかが、


制度的には「境目」ということになるのかもしれませんが、


本当の、社会的・生活的な意味での、


「障がいと普通の境目」というのは、


そこではないような気がしています。



前に、精神科の先生の講演会を聞きに行ったときに、


正確な文言は忘れましたが、要するに、


「その人の持っている特性と、社会との間に軋轢が起きる、


その状態を障害という」


というような説明がありました。


これが、今のところ私にとって一番しっくりきている答えです。



分かりやすい例をあげます。


例えば、芸能人でいえば、ジミー大西さんや、ウド鈴木さん。


彼らは、おそらく検査を受けたとしたら、


なんらか、引っかかるであろうと思います。


「手帳」を、もらえるレベルかもしれない。


しかし、彼らは「障がい者」とはみなされない。


彼らは、むしろ、そのへんてこりんさを種として、


それを生かして仕事をし、皆さんに喜んでもらい、


生活の糧を得ているのです。


その特性がなくなっちゃったら、むしろ困るわけです。


だから、特性による、社会との軋轢がない。


むしろ、喜ばれているので「障害」ではないわけです。



もっと身近な例で、私自身の事を書きましょう。


私はADHD(注意欠陥多動性)を持っています。


病院で診断をされたわけではないですが、


ネットの自己診断で「病院に行きましょう」と出ました(笑)。


なかなかのもんでしょう(笑)。


詳しく書くと、長くなるので、それはまた日を改めますが、


やはり凸凹感が強いです。


今は、自分の得意なことや好きなことを生かして、


それを理解してもらえる周りの環境があって、


お仕事ができているので、とても生きやすく


毎日楽しく過ごせていますが、


これが、全く向いていない職場だと、


例えば、上司や規律が厳しく、自分の自由にできる部分が少なく、


書類等の細かい神経を使う作業が長時間で、ほとんど会話無し。


みたいな職場だと、あっという間にダメになっちゃうだろうと


想像が付きます。


もう、今、字面で書いているだけでも苦しい(笑)。



まず、特性上、書類がほんとにだめですし。


まともに一箇所も抜け落ちや間違いがなく書ける事のほうが


むしろ少ないくらいで。


うっかりとか思いつきのかたまりみたいな人間ですから、


全く向いてない。


仕事中に、余計なことを思いついたり、


いろいろなことを考えてしまったりするんだろうなあ・・。


そうすると、その作業効率と出せる結果が、


もう「普通」に求められるレベルを満たせないだろうなと思います。


向いてないなら、さっとやめられたらいいのですが、


もし、何らかの事情でやめるになかなかやめられず・・


なんていう事態になった場合には、


きっと「鬱」とか「自律神経失調症」とかになって、


いわゆる「二次障害」を引き起こすんだろうなと思います。



こうして、同じ人間ではありますが、


占い師として皆さんに喜んでもらえて幸せな人生 ♪


を送るのか、


事務員として自分の欠落と戦い続ける苦しい人生・・


を送るのか、


これはもう、私の能力や努力というよりも


「環境」っていうことの大きさが、すごくあるんです。


この場合は「適職」っていうことにもなりますが。



「環境」っていうのは「適職」だけではなく


「パートナー」ということもあるかもしれません。


組み合わせの良さ、とか、理解のありよう、とか。



たとえば、すぼらでいいかげんで・・って


Aさんからは見えた場合でも、


Bさんからは、


おおらかで細かいことは気にしなくて、懐が広くて・・


って、見えるかもしれない。


そういう自分の持っているものを、


良い方向に見てくれる人といられたら幸せですよね☆



だから、話を元に戻してまとめますと。


「障害」って、手帳の基準だけでは測れない。


たぶん「社会との軋轢を起こしているか」っていうのが


ひとつのキーポイント。


社会との軋轢を起こしている場合、


転職などで「環境」を変える、という手もありますし、


「自分を理解してもらう」という方法もあります。


「これはできるけど、これはどうしても苦手だ。


でも、代わりにこれをするから」っていうことでカバーするとか。


周囲の思いやりや理解が必要ですけどね。


今、ひとつ思いついた例としては。


自閉傾向の強い人って、いちどきに3つも4つもの事を言われると


処理し切れなくてパニックになって


固まってしまうようなタイプの人がいるんですよね。


(私もそうですが)


そういう人って、例えば、飲食で働いていた場合、


ランチの時間とか、めっちゃきついと思うんですよ、普通の人以上に。


でも、最近聞いた話で、ランチの時間など忙しい時に、


2時間くらい助っ人のバイトに入ってもらうような動きが出てきてるとか。


(このバイトが時給1400円くらいで、


もはやその道のプロって感じですけど!)


そしたら、助っ人バイトさんが来てくれたら、


パニックになりやすい人には、できるかぎり皿洗いだけ


(もしくはプラスもうひとつくらい)に集中してもらうとか。


自閉系の人は、集中できるといい仕事しますよ~!



みたいな感じでね、みんなが、足りないところを、


知恵と理解と思いやりで助け合って、


もっともっとみんなが生きやすく


「障害」が生まれにくい世界に


なっていったらいいなあと思います☆





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