義務教育の9年間を返してほしい。


9



我ながら、凄いタイトルです(笑)。


ちなみに、これは、絵本作家の五味太郎さんの言葉です。


時々、このブログの記事にも引用させていただいていますが、


私は五味太郎さんが大好きです。


絵本(作品)も好きですが、彼の考え方の、


とても本質的な、筋が通ったところも大好きです。



彼の娘さんが、「学校に行きたくない」


と言い出したことがあったそうです。


太郎さんは、「その気持ち、よくわかる」と思って、


「それじゃ、自分で学びなさい。


でも、学校にも心配をかけてはいけないから、


毎週金曜日に、校長先生に挨拶に行きなさい」と言って。


娘さんは、実にのびのびと不登校、というか、


家で自分なりに学んで、暮らしたそうです。


ちなみに、太郎さんのお父さんも相当おもしろい人で、


太郎さんが漢字練習で同じ字を何回も書いていると、


「そんなの、カーボン紙でやればいいのに」と


言っていたそうです(笑)。



そういう背景があっての、五味太郎さんの


今日のタイトルの台詞、


「義務教育の9年間を返してほしい」


なわけです。





不登校とか、不登校気味のお子さん、


その親御さんにとっては、


学校や教育っていうのは、いつも頭の中を


ぐるぐるしちゃう問題だと思います。




でも、いつもお伝えしているように。


見失ってはならないことは、たったひとつ。


教育の目的は、


「大人になって、自分でご飯を食べられて、


社会と繋がって生きていけること」


だと思うんですよね。




そうすると、学校で学んでいることのうち、


「授業」っていうところでいうと、


どれだけ、実際に社会で役に立つのか?


という部分でいうと、


中学生以上は、もはやいらないんでは?と


思う部分もあるんですよね。




いや、必要な部分はありますよ。


電気工事士とか、設計士とか、数学が必要です。


科学者になるには、理科が必要です。


外交官になるには、歴史も地理も必要でしょう。



でも、例えば、歌手になるのに、


主要5科目はそんなに必要でしょうか?


植木屋になるのに、古文とか数学とか必要でしょうか?


いや、もしかしたら、すごく深く掘っていくと、


植木屋も、歴史とか、美術とか、必要よね、っていう世界は


あると思います。




けど、これを読んでいるあなた自身が、


中学で覚えた、数学の公式、それと、歴史の年号、


あと、全国の川の名前、あと古文の活用形・・


あれ、めっちゃ役に立ったわ・・


とか、あります?


ちなみに、私は無いです(笑)。





数学は頭の体操、とか、時々聞きますけど、「


確かに、たまに子どもの問題とかやってみると、


いつもは使っていない脳の部分を使っているのがわかる気がするから、


それもわかる気がするんですけど、


それだったら、もっと日常に役に立つような


「頭の体操」の授業をしてくれないかなと思うんですが、


まだ、日本の教育がそこまで追いついていないんでしょうね。




例えば、学校に行っていなくても、


お子さんが、こういうタイプの場合、ですね。




自分が学びたいことがある!


知りたいことが沢山ある!


学校の授業とか、つまらないことを頭に押し込んでる場合じゃない!




そういう子は、そういう「博士ちゃん」みたいな子は、


私の考えから言えばですけど、


そこをひたすらに、掘って、掘って、


掘りぬいていけばいいんじゃないかと。


そうしたら、掘りぬいた先には、他の学びにも


繋がっていく、広がりのある世界があると思っているんです。




そういう子は、今日のタイトルの


「義務教育の9年間を返してほしい!」


という台詞を、言っても良いような気がするんです。





でも、そこまでの迫力で、


「私これやりたいから、学校の勉強なんかしてる場合じゃない!」


っていう子どもって、どれだけいるんだろう、とも思います。




そこらへんが、ひとつ、


「学校の勉強やだ」っていうことの替わりに、


「じゃあ、他に何が?」っていう、親の悩みなのかなと思います。





じゃあ、なぜ「学校の勉強が嫌い」な上に


「博士ちゃん」にもなれないのか、


そのあたりについては、また別の機会にお伝えできればと思います。


ブログ画像
前の記事
2024年06月05日
関連記事
NO IMAGE
障がいと普通の境目。 (08月02日)

コメント
name.. :記憶

画像認証
画像認証(表示されている文字列を入力してください):