占い師の悩み

2024年05月10日


『彼からのラインの返事が今までにないほど遅い。』


『私は見捨てられるのではないか?。』


『私に別れを告げようとしていないか、彼の今の感情を観て欲しい!』



このようなご相談があったとき、

実際に占ってみると、案外と予想とは異なる回答が返ってくることがあります。


”彼は別れようとは思っていない、ただ、今の交際内容を大きく変えられる見込みもないので、貴女がそれでも良ければ、と思っている。”


という感じだったりすることが多いのです。



onnshinn



ところが、この類のお悩みを投げかけて来られるお客様は、往々にしてその鑑定結果を容易に受け容れられない場合が多く、


『そんなはずはないです、彼は気が短いし白黒付けるのが早い人だから。決してそんな悠長な考え方はしないです。』


『身体の相性が良くない人とは付き合えない、と以前に言われてある。だから、たぶんそれが関係しています。私はもうじきふられるんです。きっと彼は既にそう決めているんだ。』


という感じで・・・。


占いの結果よりも、その方が既に頭の中で思い描いている相手の性格というものがあって、そこから強く思い込んでいる何かがあるのです。


・きっと~に違いない


・絶対に~なはず


・彼はそれほど優しい人ではない


・彼は他にも女がいるはず


といった予測を強く主張して来られることがあります。



utagau



大体、そのような反応をされる方というのは、過去に散々、恋愛で傷ついたり、逆に相手を振り回して見限られたりしてきたような、つらい経験を抱えていたりする傾向があります。


そのトラウマ体験がフラッシュバックして、どうしても悪いほうへ悪いほうへと発想してしまうようです。


それが、もはや相手を見るときの固定観念と化している場合が多く。また、男性(女性)という生き物はそういうもの、だと決め付けてしまう傾向もあります。


でも、本人としては、あえて悲観的に見たり、絶望的に考えているつもりは無く、むしろ『アゲて貰わなくて結構です、現実的に考えて、普通に考えてそうじゃないですか?』みたいなことを仰るわけです。


そのあとお相手からちゃんと連絡は来て、別れるつもりではないことが判明したりするのですが、案外そうなるとケロっとして、


『連絡来ました、ひとまず、ふられなくてよかったです。』


という感じで話は終わり、また違う話題に移るというパターンが多いです。


でも、なんというのか、立ち直ると同時に、どこかにまた新たな不安が生まれようとしてくる兆候というのか、心の傾向というのでしょうか、あるんですよ、そういうのが。


つかの間の安堵感はあるんだけれど、一難さってまた一難、という展開を恐れてしまうので、占いというものが手離せなくなってしまうんだと思います。


つまり、毎日相手の心境を占いでモニタリングしようとしてしまうのです。



kannshi



それで、私はそういうタイプの方々を見ていて、どういう心理構造なのだろう、と色々と思索してみるのですが、たぶん、これは”今ある安定が崩されたくない”という恐怖心から来る、ある種の強迫観念なのではないか、と思うのです。


だから、ささいな出来事から即座に最悪の事態を想像、想定してしまう癖がついているのです。そして、幸いにも、その予感が外れていた場合、それでも、その人にとっては結局、”プラマイ0”なわけです。


なぜプラマイゼロかというと、今回は、たまたまセーフだっただけで、またいつなんどき嫌われてしまうか分からないという、常に湧いてくる不安感そのものは消えないからです。



safe



まるでボートの水をバケツで汲んで海に捨てても、またジワジワと水が穴から染み出して上がってきてしまうような感覚です。


『私は崖から突き落とされなくて済んだ、ああ、セ~フ・・・ハァ、ハァ、ハァ』


となっていて、突き落とされなかったこと自体はまあ良かったといえば良かったのだけれど、それでもその人のイメージの内側では、相手と自分は依然として崖っぷちのところで向かい合い、対面している、睨みあっている感覚なのでしょう。



gake



相手と自分の立ち位置を、視覚的に思い浮かべたときに、常に自分が不利な所、崖に背を向けた状態で相手と対峙しているような、そんな心理なのではないでしょうか。


もしも、恋愛をする度に、好きな人との位置関係を、こんな風に捉えてしまっていたならば、それは何度別れて、何度巡り合っても、同じ焦りと疑心暗鬼の無限ループからは抜けられません。


相当疲れる恋愛になると思います。


そのカラクリというか、心の落とし穴にすっぽり嵌ってしまっている、ということを何とか言葉を噛み砕いてお伝えしたいのですが、これがなかなか至難の業なのです。


そうした癖を持っている方というのは、基本的に聞く耳をあまり持とうとはしません。

ちょくちょく頻繁に占いに伺いを立てる反面、言いたいことだけ吐き出したら、ありがとうございましたーで終了される方が多いんです。



mimi



自分の物の見方、感じ方、それを否定されたように感じるのが怖いのかなと思います。

どこか自分を客観的に見ることを恐れ、避けているようにも見えます。


お相手とのやり取りのなかで起きる変化に一喜一憂するあまり、常に精神的な過呼吸状態に追い込まれていたり、過去の経験を内省してそこから現状の問題を静観するということができ難い方が多いので、結局、同じような質問を、2、3日置きぐらいに尋ねてくるという形になってしまうのです。


結局、『彼と次会えるのいつですか?、占ってください!。』


こればっかりになってしまうんですね。



tellme



占いで、どうなるかを観る事はできるのですが・・・。

たぶん、そういう人たちが本当に人生の充実感や、幸福感を感じられるようになるためには、


”お悩み無限ループ”


”人間不信という名の底なし沼”


”常に崖っぷちの対話”


という心理構造それ自体を何とかしなければならないでしょう。



画像



しかし、それをお伝えする時間を、お客様側が求めておられない場合、話せる機会はやってこない・・・。


これが占い師の悩みです。





kinngyo



カエルの子はカエルと言いますが、トンビが鷹を生む、ということわざもあります。

たまに、金魚がクジラを産むようなことが、世の中にはあります。

これはなかなか苦しい事態を引き起こします。

能力というよりは、魂のスケール感とでもいいましょうか、それが、親よりも相当大きな子が産まれる場合があります。


たとえば、親は、箸の持ち方が違うとか、教科書が逆さまに本棚に入っているとか、そんなことばかり気にするタイプで、子供は、どうしたら世界は戦争がなくなるのか、なぜ人間は過ちを繰り返すのか、そんなことばかりを考えている、というパターンです。



子どもの方が魂が純粋ですし、大人は生活することに忙しいですから、どうしても、そういう傾向はありますが、その状態がずっと続いていくような場合、これはなかなか子どもにとっては辛いのではないかと思います。



たとえて言えば、金魚鉢の中で、クジラを育てているようなことになります。


「おかあさん、ぼく、もっとしょっぱい水がいいな」と言われても、意味がわかりません。

「頭がムズムズするから、潮を吹いてみたいんだ」といっても、「馬鹿なこと言ってないで、ふわふわキレイに泳ぐ練習をしなさい、そもそもどうしてあなたは赤くないの」と叱られる。


「ぼく、海に行ってみたい」なんて言おうものなら、「あんたはどこまでバカなの!あんな危険なところ!ここなら安全に餌をもらって過ごせるのよ」と、全く取り合ってもらえない。

そんなクジラは、金魚にもなれず、金魚鉢でノイローゼになるか、もしくは家出するしかないと思います。


この場合の解決法は大まかに2つあって、ひとつは親の方が、クジラの心に近づくこと、金魚からクジラの心に、自分の心を育てていくこと。

もうひとつは、それが無理な場合は、金魚鉢という、自分の狭い価値観から解き放って、社会という大海に、放りだしてしまうことです。


そこでは、いろんな危険もあるかもしれませんが、様々な経験や冒険をしながら、クジラの仲間に会える可能性がぐっと高くなります。


100%クジラに会えるとは言い切れませんが、少なくとも、金魚鉢の中で一生を終えるよりは、遥かにクジラの魂は救われるでしょう。



kujira






私が泣いていたのは

悲しかったからではなく

ましてや

あなたに傷つけられたからではありません


あなたが

私の心の傷を探り当ててくださったからです

それは

人にはなかなか理解してもらえないであろう

自分でも自覚しきれない

深い深い部分にある傷

深遠で 壮大な世界に対して

無力であるという 心の傷


あなたはその傷に光を当ててくださいました

傷口を見つけ

消毒を施し

そっと包帯を巻いてくださいました

あの時 私の流した涙は

消毒の痛みと

包帯を巻いてくださったことに対しての

感謝の涙です


あなたは 心を 魂を診る名医です

「とんでもありません」とあなたは言うでしょうけれど


あなたと引き合わせてくださった 神に 感謝します



kokoronokizu



猫たちとHさん

2024年05月05日

今日は書く話題が思いつかないので、日記を書きます。


昼間、近所のHさんという、猫一匹と暮らすおばあさんが来て、「うちのチャチャ君がくしゃみをしているの・・・。」と相談してきました。

「じゃあ、お薬を夕方持っていきますね。」と言って、さっき薬を持っていきました。


Hさんは、私が面倒見きれない外猫たちにご飯をあげたり、水を提供してくれています。

本当にありがたいです。


だから、こんな風に助け合っています。

和香葉先生のお宅の外にこっそり寝床を作っているシロちゃんという女の子のことも、このHさんが面倒を見てくれています。

近所には、猫嫌いな人もいて、クレームを受けることもあります。


Hさんは、逆にその猫嫌いおばあさんに説教で返礼するつわものです。

「猫だって、生きている以上、私らと同じなんだよ。」

「あんただって、お天道様から水もらって生きてんだろう?。」

「迷惑をかけあって生きているのは、お互い様ってもんだろーよ。」

「か弱い生き物を見るたびにそんな風に無慈悲に扱ってたらねえ、

仕舞いにゃあんたバチ当たるよ!。」みたいな感じで^^;


まったく頼もしいおばちゃんだなと思います。

去年あたりまでは、おばちゃんっていう雰囲気だったんだけど、

最近は少しおばあちゃんぽくなってきたなあ・・・。

お声も少ししゃがれてきちゃったし。

外猫たちの命を支えるHさんには、健康で長生きしてもらいたいです。


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(この子は、Hさんが可愛がっている、外猫のケンタロウくん)




最近ネットで「この三枚の中から、あなたが好きなカードを選んでください。」と、「そこにあなたの今月の恋愛運が書いてあります。」みたいなね。

そういう、あの、まあゲームみたいな?。

そういうのが流行ってるみたいなんですけど。

ひとつ疑問があるんですよね。


視聴回数が、何万、何十万回とかってねなってたりすると思うんだけど。

ということはですよ・・・。

何十万人もの人が、そこに来て、その同じ三枚から何かを選んでるわけですよ。

でも、その三枚を、どうやって選んだんでしょうか?。


そして、その三枚の内のどれかを選ぶことで、”あなたの恋愛運がそこに書いてある”ということが、じゃあ100万人の視聴者に通用する、なんてことがあるでしょうか?

それがひとつの疑問ですね。


対面鑑定とかでですね、占い師がシャッフル(色々こう念じて、シャッフルして)、そして「ここから一枚引いてください」みたいな。

そういう鑑定スタイルの占術のやり方っていうのは、確かにあるんですよ。


確かにあるんですけど、それは、そのクライアントとの間できちんと、その、カウンセリングをしてですね、そのうえで、「じゃあ、この事について見てみましょう」と。

「彼が来週仕事の休みをとって貴女とデートしてくれるか、太郎さんの気持ちを観てみましょう。」ということで、精神統一をしてですね、慎重にカードをシャッフルして、そして「この中から選んでください。」という風にやってるわけなんですね。


それをですね、youtubeに現れたカリスマ占い師がですね、

「さあこの三枚の中から、ひとつ選んで下さい。」と。

「そこに貴女の運命が書かれてあります。」って、言ってくるわけですよね。


まあだから占い師は結局何もしてないというか、その三枚を適当にピックアップして動画を作ってるだけなわけです。やってることは、”動画を作ってるだけ”、なんですね。


そして、それを引いてるのは、誰でしょうか?。


貴女なんですよね・・・。


で、もしも、何回それをやっても、毎回当たるんだと、ということがもし仮にあったとしたらですよ。


それは、そのyoutuberがカリスマなわけじゃなくて、

その視聴者のひとりである貴女が、カリスマ占い師バリに、

ええ、タロットを、引くのがね、

ええ、ピカイチうまい!ってことなんですよ。



sannmai

(この三枚にどうやって100万人の運命を記せるのか?)



アストロラーベ鑑定士 小室博史


鑑定料金 30分3,000円から(電話、オンライン、メール)

初回ご利用の際は、5,000円分まで無料

平日の午前 9:30~10:30、土日の午前 9:30~13:30

平日の夜間 19:00~21:30、土日の夜間 19:00~21:30

ご予約はご依頼・お問い合わせからお願いいたします。



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